高い声を出したい!その3
【声のサポート】
皆さんは、【喉を使わずに声を出す】とか、【身体(お腹)から声を出す】という言葉を、聞いた事がありますか?
よくよく考えてみると、おかしな言葉です。
身体から声は出ません。喉を使わなければ、声は出ません。
ましてや、お腹から声が出たら‥‥それは、妖怪です!!大変です!!
‥‥ま、それはさておき(笑)
実際に、ボーカルレッスンなどで、良く使われる言葉であり、その言葉が指し示す状態は、確かにあります。
ですから、それを、一つずつ、解明していきましょう!
【喉を使わずに声を出す】
これを、正しい言い方に直すと、【正しい量の息を使って声を鳴らす】となります。
声のメカニズムは、声帯が、声門を【閉め】て息を声に変換する事です。
そこに大量の息を当てると、大量の息が、閉まっている声門を、開こうとしてしまう為、声帯は、声帯自体を【締め】始めます。その結果、【喉声】と呼ばれる、力がこもった、聞き苦しい声になってしまいます。ですから、正しい量の息を使って声帯に、【息を声に変換する】作業だけを、させて上げる事が肝心なのです。
【身体(お腹)から、声を出す】
これを正しい言い方に直すと、
【インナーマッスル(深層筋)を使って、声門閉鎖をサポートする】となります。
我々の身体は、うまくできていて、色々な動作が、連動しています。例えば、重いものを持ち上げる時、皆さんの息は、どうなりますか?やってみてください! そう、重いものを持ち上げる時、我々は、【息】を【止】めます。つまり、身体に力を入れると、声帯は、息を止めようとするのです。その結果、力で声を出そうとすると、息を止めている声帯を、無理やり開いて振動させる為、強い息と、強い力が必要になり、それが、ループしてしまいます。そして、声は枯渇していくでしょう。
そうならない為には、どうしたら良いのか?
ここで、て出てくるのが、【深層筋】(インナーマッスル)と呼ばれる筋肉群です。主に、【腹式呼吸】の時に使われる、【横隔膜】【腹筋】【背筋】
これらが、【お腹の風船】を作っています。それらが、【吸気】時に働く事で、【呼気】時に、それらの【深層筋】(インナーマッスル)が働きます。この【深層筋】が、働く事で、声帯は【息を声に変換する】形で、【声門閉鎖】します。その結果、【声門閉鎖】を、身体(インナーマッスル)で支える、という形になります。
これが、【身体(お腹)から声を出す】と言われる所以です。
これら、身体を使っての【声のサポート】を、組み込んでいく事で、高い声を、より楽に、より強く、より太くしていく事が可能です。意識して、取り入れてみて下さいね!